全日本大学駅伝が終わりました。やはり駅伝は何が起こるか分かりませんね。エントリーを見る限りかなり苦戦を強いられるであろうと思った駒澤大学が優勝。多くの大学で複数区間で取りこぼしがあったことも駒澤大学が優勝できた一因でもあると思いますが、層の厚さを見せつけました。うまく流れれば優勝も?と思われた東洋がアクシデントもありまさかのシード落ち。やはり距離が長くなると、持ちタイムや実績以上に今期安定して長い距離の練習を積めているかが重要になってきますね。
シード権を獲得した大学を振り返っていきたいと思います。(敬称略)
1位:駒澤大学
1区:佐藤 区間1位/総合1位
2区:青柿 区間10位/総合7位
3区:佃 区間12位/総合11位
4区:赤星 区間4位/総合9位
5区:東山 区間8位/総合9位
6区:安原 区間2位/総合4位
7区:田澤 区間1位/総合1位
8区:花尾 区間4位/総合1位
かなり苦しい展開になるか?と思っていましたが強かったです。今回のメンバーで優勝であれば、箱根駅伝は期待せずにはいられませんね。1区区間賞で滑り出したものの、序盤は苦しい展開となりました。ただその中でも粘り、6区安原選手、7区田澤選手で一気にトップまで。8区花尾選手が最後の最後で突き放し連覇のゴールテープを切ってくれました。花尾選手は相当プレッシャーがかかったと思いますが、冷静にレースを進めましたね。あっぱれです。戦前のイメージを大きく覆す素晴らしい走りでした。これから主力が戻ってくることを考えると、箱根駅伝も優勝候補ですね。おめでとうございます。
2位:青山学院大学
1区:志貴 区間4位/総合4位
2区:中村 区間14位/総合10位
3区:岸本 区間3位/総合8位
4区:髙橋 区間1位/総合6位
5区:佐藤 区間1位/総合3位
6区:若林 区間12位/総合5位
7区:近藤 区間2位/総合2位
8区:飯田 区間3位/総合2位
かなり順当なオーダーで、前半がうまく流れればと思っていましたが、さすがの結果でした。2区で若干後退しましたが、3区岸本選手、4区髙橋選手、5区佐藤選手の走りが素晴らしかったです。7区、8区は駒澤大学に遅れてしまいましたが、箱根駅伝では選手層の厚さもあるので、優勝に一番近いように思います。
3位:順天堂大学
1区:平 区間11位/総合11位
2区:三浦 区間1位/総合1位
3区:伊豫田 区間5位/総合3位
4区:石井 区間14位/総合4位
5区:野村 区間2位/総合2位
6区:牧瀬 区間4位/総合2位
7区:近藤 区間9位/総合5位
8区:四釜 区間2位/総合3位
優勝候補の一角というところだったと思います。区間二桁が1区、4区でありましたが、終始良いところでレースを進めていました。やはり2区三浦選手で首位に立てたのが大きかったです。8区四釜選手が出雲駅伝に続き、区間2位と好走しました。上位に来るだろうとは思っていましたが、素晴らしかったです。箱根駅伝も上位戦線を賑わすでしょう。
4位:國學院大学
1区:島崎 区間3位/総合3位
2区:木付 区間6位/総合5位
3区:中西 区間11位/総合7位
4区:藤木 区間7位/総合7位
5区:沼井 区間11位/総合10位
6区:坂本 区間7位/総合8位
7区:平林 区間3位/総合7位
8区:伊地知 区間1位/総合4位
出雲駅伝に続き、素晴らしい結果でした。1区島崎選手は外しませんよね。良い流れのまま行きたいところではありましたが、中盤区間で後退してしまいました。ただ、7区平林選手が出雲駅伝に続き結果を残してくれました。1年生ながらエース級の働きでした。8区伊地知選手も区間賞の走りで3人を抜き見事4位でフィニッシュでした。過去最高順位ですね。箱根駅伝は区間が後二つ増えますが、このままなら箱根駅伝でも上位進出も十分に狙えます。
5位:東京国際大学
1区:佐藤 区間10位/総合10位
2区:山谷 区間5位/総合6位
3区:ヴィンセント 区間1位/総合1位
4区:堀畑 区間11位/総合1位
5区:生田 区間13位/総合3位
6区:丹所 区間1位/総合1位
7区:野澤 区間6位/総合3位
8区:宗像 区間12位/総合5位
戦前優勝候補に挙げられていた中でプレッシャーもある中、素晴らしい結果ではないでしょうか。距離が延びて、区間も増えた全日本大学駅伝でどうかなと思っていましたが、ヴィンセント選手で作った貯金を活かして、5位フィニッシュ。4区、5区で後退してしまいましたが、6区丹所選手の起用が当たりました。中間層も底上げが出来ていそうですので、箱根駅伝も上位戦線を賑わしてくれると思います。ヴィンセント選手が8区を走っていたらどうなっていたか、というのは気になりますね。
6位:早稲田大学
1区:伊藤 区間7位/総合7位
2区:井川 区間2位/総合3位
3区:中谷 区間4位/総合2位
4区:菖蒲 区間5位/総合2位
5区:石塚 区間4位/総合1位
6区:佐藤 区間17位/総合7位
7区:鈴木 区間5位/総合6位
8区:山口 区間9位/総合6位
前年同様、前半は最高の展開でした。5区で1位に立った時はもしかすると?と思いましたが、6区が苦しい走りとなってしまいました。ただ、長距離区間の二人はやはり自力がありました。太田選手を欠いてこの結果は箱根駅伝も楽しみです。
7位:明治大学
1区:手嶋 区間9位/総合9位
2区:児玉 区間3位/総合4位
3区:富田 区間10位/総合6位
4区:小澤 区間3位/総合3位
5区:尾崎 区間10位/総合7位
6区:鈴木 区間4位/総合3位
7区:橋本 区間4位/総合4位
8区:加藤 区間15位/総合7位
箱根駅伝予選会からわずか2週間で難しかったと思いますが、終始安定してレースを進めました。6区鈴木選手、7区橋本選手で前に出られたのが大きかったと思います。8区加藤選手も疲れがあったかもしれませんが、シード権は確保しました。選手層が厚いですから、ハマれば箱根駅伝はさらに上を狙えると思います。
8位:中央大学
1区:吉居 区間2位/総合2位
2区:阿部 区間12位/総合9位
3区:中野 区間9位/総合10位
4区:助川 区間13位/総合11位
5区:三浦 区間3位/総合8位
6区:山口 区間11位/総合10位
7区:中澤 区間8位/総合8位
8区:手島 区間5位/総合8位
8位に割って入ったのが中央大学。1区吉居選手が素晴らしいスタートでした。区間二桁もそれなりにありますが、5区三浦選手の区間3位が大きかったですね。箱根駅伝は距離が延びますが、シード確保に向けて頑張ってほしいです。そういえば、今年の箱根駅伝で復路好走した選手が3人今回も好走しました。本大会も9年ぶりということで、一時大学として苦しい時期がありましたが、藤原監督の下、強化が進んでいるように思えました。
前半は駒澤大学も青山学院大学も二桁順位で、ちょっとどうかなと思いましたが、他大学も区間二桁がある中で徐々に追いつき、最後はこの2校での争いとなりました。順天堂大学、國學院大学は最後8区も強かったですね。東京国際大学、早稲田大学は前半の貯金をうまく使うことが出来ました。走力が拮抗しているので、ミスが多かった大学が一気に沈んでしまいましたね。特に東洋大学のシード落ちは予想が出来ませんでした。酒井監督が控えめな6位目標だったのも何か不安の表れだったのかもしれません。箱根駅伝に向けては区間が二つ増えます。また全区間20km以上で山登り、山下りという特殊区間もあるので、戦国駅伝となっている今期は全く予想がつきませんが、駒澤大学、青山学院大学を中心に展開されるイメージでしょう。2強+6校くらいのイメージで一つのミスで優勝候補校も一気にシード権争いに巻き込まれる、それくらい戦力が拮抗しているように思いました。これだけ順位が目まぐるしく変わると見ている側は面白くもあり、応援している大学の動きで一喜一憂してハラハラする部分もありますねを。箱根駅伝まで残り約2ヶ月。例年この残り2ヶ月でチーム状況が大きくかわります。本日良かったチームは気を引き締めて、本日うまくいかなかった大学はもう一度チーム全体見つめ直して箱根駅伝に向けて動き始めることでしょう。
選手の皆さん、結果はそれぞれだと思いますが、お疲れ様でした。また次の大会での素晴らしい走りを期待しています。ファンの皆さんも感情それぞれだと思いますが、選手ファーストでこれからも応援していきましょう!