和菓子好きの駅伝ブログ

陸上競技、特に大学駅伝(箱根駅伝・全日本大学駅伝・出雲駅伝等)を中心にまとめています。

駒澤大学 出雲駅伝2022振り返り&全日本大学駅伝2022チームエントリー

箱根駅伝予選会も終わり、1月2日、3日の箱根駅伝に出場する20の大学が決まりました。大東文化大学のトップ通過、立教大学の55年ぶりの出場、神奈川大学の予選落ちなどがハイライトとして上げられますね。さて、次は全日本大学駅伝です。チームエントリーも発表されていますので、出雲駅伝箱根駅伝予選会などの振り返りと共に全日本のチームエントリーを見ていくことにします。

まずは出雲駅伝を見事制し、三冠に向け視界良好な駒澤大学からです。今シーズンの駒澤大学は4年生でエースの田澤選手を中心に、4年生で主将の山野選手、3年生は鈴木選手、花尾選手、安原選手など実績ある選手が複数います。下級生では2年生の篠原選手、佐藤条二選手、1年生ではスーパールーキーと呼ばれ、出雲駅伝でも上級生がひしめく2区で区間新で区間賞を獲得した佐藤圭汰選手など有力なランナーが揃っています。選手層が非常に厚く、試合の流れを変えられるエース力もあるチームのため、今期駅伝シーズンの中心です。全日本は昨年、一昨年と連覇していますし、得意としている駅伝ということもあり、三連覇で三冠大手が十分に考えられます。

そんな駒澤大学ですが、まずは出雲駅伝を振り返りたいと思います。(敬称略)

1区:花尾 区間2位/総合2位

2区:佐藤 区間1位/総合1位

3区:田澤 区間2位/総合1位

4区:山野 区間2位/総合1位

5区:安原 区間1位/総合1位

6区:鈴木 区間1位/総合1位

戦前は中央、國學院、青山学院、東京国際など名前が上がっていましたが、終わってみれば駒澤の圧勝という印象のレースでした。1区花尾選手という意外な選手起用でしたが、先頭と秒差で繋ぎ、2区佐藤圭汰選手でトップに立って以降、一度もトップを譲ることなく危なげないレース展開でした。3区田澤選手は体調が万全で無い中であの走りですから、体調が万全であればどんな走りを見せてくれたのか、想像してしまいますね。4区山野選手、5区安原選手は向かい風が非常に強力な中、前半ゆったり入って後半上げるというセオリー通りの走りで他大学に付け入る隙を与えませんでした。6区鈴木選手は故障からの復帰レースで見事区間賞。最後は目を潤ませながらのゴールでしたが、故障期間がいかに辛く苦しいものだったか、第三者には到底分からない世界ですが、少し垣間見えた気がしました。今シーズンは選手層も厚いですし、三冠のチャンスではないでしょうか。箱根駅伝になると青山学院の選手層とピーキング力は脅威ではありますが、それに負けない選手層と勢いが今の駒澤大学にはあると思います。ぜひ、三冠を達成してほしいですね。

さて、次は全日本のエントリーについて見ていきます。(敬称略)

4年:田澤廉、円健介、東山静也、山野力

3年:青柿響、赤星雄斗、鈴木芽吹、花尾恭輔、安原太陽

2年:篠原倖太朗、吉本真啓、亘理魁

1年:伊藤蒼唯、帰山侑大、佐藤圭汰、山川拓馬

4年生からは出雲を走った田澤選手、山野選手の他、昨年の全日本で5区を走った東山選手、出雲駅伝後の記録会で好走した円選手。3年生は出雲を走った花尾選手、鈴木選手、安原選手の他、今年の箱根10区を走った青柿選手、昨年の全日本4区好走の赤星選手がエントリー。この世代は非常に充実しており、他にも今年の箱根1区好走の唐澤選手、同5区出走の金子選手、同7区出走の白鳥選手など箱根に向けても楽しみな世代です。2年生からは持ちタイムチームトップレベルの篠原選手に加え、吉本選手、亘理選手がエントリー。1年生からは出雲で素晴らしい走りを見せた佐藤圭汰選手に加え、伊藤選手、帰山選手、山川選手がエントリー。昨年の全日本では1区で区間賞を獲得する素晴らしい滑り出しですが、2区、3区で出遅れてしまいました。しかし、後半区間で盛り返し、僅差で優勝することができました。今年は前回以上に戦国駅伝の様相を呈していますので、序盤の出遅れは致命傷になるかもしれません。そのため、前半にも主力を配置することが想像されます。一方で、7区、8区は距離も長い区間ですので、エースはここに配置するというのが駒澤大学の近年の戦略です。田澤選手は後半で登場することになるでしょう。

このタイミングですが、区間配置予想です。(敬称略)

1区:佐藤圭汰

2区:篠原

3区:鈴木

4区:青柿

5区:山野

6区:安原

7区:田澤

8区:花尾

1区は佐藤圭汰選手と予想。距離への対応中と予想し、最短区間かなと考えました。出遅れは厳禁ですが、出雲駅伝の走りを見る限り十分区間賞も狙えると思います。2区は篠原選手と予想。スピードが求められる区間ですので、5000m13分34秒の持ちタイムを持つ篠原選手で抜け出したいところ。3区は鈴木選手と予想。1年生のときにこの区間を走っており、前半のエース区間と位置付けられつつありますので、次代のエースの鈴木選手としました。4区は青柿選手。昨年2区以上の走りに期待です。5区は山野選手。ここに山野選手を配置することができれば、かなりアドバンテージになるのではと思います。6区は安原選手と予想。昨年この区間で一気に前との差を詰めました。良い印象がある区間で再度起用があると思いました。7区は田澤選手と予想。後半のエース区間ですので、ここは田澤選手の起用が固いでしょう。駒澤としては、ここで勝負を付けたいところでしょう。8区は花尾選手と予想。昨年のクレバーな走りは記憶に新しいです。例年8区で激戦となることもありますので、信頼の花尾選手と予想しています。良い印象があると思いますので、6区、7区、8区は昨年と同じ並びもあり得ますよね。

ミスが無ければ、圧勝しそうな雰囲気がありますが、昨年の全日本でも各大学でミスが見られています。一つのミスが一気に順位を下げるほどの戦国駅伝ですので、夏合宿からしっかりと準備が出来ているメンバーで臨むことができれば、優勝は一段と近づくでしょう。