日に日に秋らしく、そして日が短くなる今日この頃ですね。秋と言えば、でロードシーズンと思いつくのは、既に陸上ファンである証となるでしょうか。10月30日(日)には全日本大学女子駅伝が開催されます。名城大学が六連覇を狙う今大会ですが、選手も揃っていますし、史上初の六連覇もかなり近い位置にあるのではないでしょうか?また拓殖大学の不破選手の走りも楽しみですね。そして、その一週間後には全日本大学駅伝が開催されます。この駅伝が大学日本一を決める駅伝なんですよね。コースも熱田神宮から伊勢神宮というということで、二つの神宮を結び、その間にも二つの大きい橋、四日市の工業地帯、その後の田園風景など見どころのあるコースです。箱根駅伝の注目度は群を抜いていますが、全日本大学駅伝ももっと注目されても良いと思います。
さて、本日は出雲駅伝で実力を証明し、勢いを感じさせた中央大学について見ていきたいと思います。まずは出雲駅伝の結果を振り返ります。(敬称略)
1区:吉居大和 区間1位/総合1位
2区:千守 区間3位/総合2位
3区:中野 区間7位/総合3位
4区:阿部 区間3位/総合3位
5区:溜池 区間2位/総合2位
6区:吉居駿恭 区間4位/総合3位
1区は吉居大和選手でした。今年の箱根駅伝同様、最初から飛び出し、最後若干詰められるも、押し切りました。一人でペースを作って最初から最後まで独走するのは力がある証拠です。1区に吉居大和選手を置ける、今シーズン・来シーズンは序盤で主導権を握れるのは、中央大学の強みですよね。2区は千守選手はトップを譲ることになるも、区間3位で引き続き良い位置でタスキ渡し。駒澤佐藤圭汰選手、順天堂三浦選手に次ぐ区間3位ですから、非常に価値のある走りでした。3区は今シーズン結果を残している中野選手。並み居る他校のエースに大きく遅れることなく、3位をキープしたままタスキを渡しました。全日本以降も主要区間で配置されることになると思いますので、今後の走りにも期待です。4区阿部選手も区間3位と好走。今後距離が伸びるとより力を発揮すると思いますし、今年の箱根では山登りの5区を担っており、走力は増しているはずですので、貯金を作れる区間になるのではないでしょうか。5区溜池選手は区間2位と好走、6区吉居駿恭選手は一つ順位を落としてしまいましたが、1年生ながら最長区間を任され、区間4位は好走と言えるでしょう。1年生が既にここまで走れるというのは、今後も他大学の脅威となるでしょう。おそらく、目標はもっと上だったと思いますので、満足のいく結果ではなかったかもしれませんが、今シーズンは今後も中央大学が優勝候補の一角に割って入ることになりそうです。
さて、次は全日本大学駅伝のエントリーを見ていきます。(敬称略)
4年:千守倫央、中澤雄大、若林陽大
3年:伊東大翔、中野翔太、湯浅仁、吉居大和
2年:阿部陽樹、佐野拓実、東海林宏一 、山平怜生、山口大輔
1年:伊東夢翔、白川陽大、溜池一太、吉居駿恭
4年生からは出雲好走の千守選手に加え、今年の箱根8区好走の中澤選手、同6区好走の主将の若林選手がエントリー。中澤選手、若林選手は長い距離でも結果を残していますので、全日本以降の強力な戦力です。3年生からは出雲出走の吉居大和選手、中野選手に加え、箱根9区好走の湯浅選手、10000m28分59秒の記録を持つ伊東大翔選手がエントリー。2年生は出雲出走の阿部選手に加え、関東インカレ1部ハーフマラソンで3位に入った山平選手のほか、東海林選手、佐野選手、山口選手がエントリー。1年生からは、出雲を走った溜池選手、吉居駿恭選手に加え、5000m13分台の記録を持つ伊東夢翔選手、白川選手がエントリー。出雲駅伝出走メンバーは全員エントリされていますし、主力メンバーしっかりとエントリーされているでしょうか。距離が長くなると4年生の力が必須になってきますので、中澤選手・若林選手のエントリーは大きいですよね。
さて、区間配置を予想してみます。(敬称略)
1区:溜池
2区:吉居駿恭
3区:阿部
4区:山平
5区:中澤
6区:若林
7区:吉居大和
8区:中野
藤原監督が箱根駅伝予選会の解説の際に、あっと驚くオーダーと仰っていましたので、少しだけ捻ったオーダーを予想してみました。ただ、前半出遅れ厳禁、後半は主力を配置というのが全日本大学駅伝の定石だと思いますので、それを崩すことまではしてこないかと。前半フレッシュな陣容で挑み、後半上級生が固める、布陣です。各学年2名ずつ、1→1→2→2→4→4→3→3と学年を並べました。どうでしょう。強豪校は7区、8区が強力です。ただ、前半に主力を使い切ってしまうと後半粘り切れない可能性もあります。昨年の大会では駒澤大学も青山学院大学も区間二桁順位がありました。これまでの展開も踏まえた配置にしてくるのではないかと思います。出雲から二つ区間が増えますが、選手層は申し分ないですね。もしかしたら、全日本が最も優勝に近い大会かもしれません。駒澤大学の三冠挑戦を阻むことができるか。中央大学の走りに期待です。