全日本大学駅伝から一週間が経とうとしております。この一週間選手たちはどのような練習をしたのでしょうか。明日は世田谷ハーフや宮古ハーフが開催され、その結果にまた駅伝ファンが盛り上がることでしょう。
さて、本日は全日本大学駅伝の4区を振り返りたいと思います。4区の結果は以下となっております。(敬称略)
先頭の駒澤山川選手は単独走ながら、ハイペースで刻みます。5kmの通過が14分01秒と自己記録と同タイムでした。夏合宿を経て持ちタイム以上の実力を備えていることが分かります。4区を終えて先頭に立っていれば、ほぼ間違いなく優勝するであろうという印象を持っていましたが、このまま行くと独走となりそうでしたよね。駒澤の今年の1年生は佐藤圭汰選手だけではないと言わんばかりの走りです。
トップを追いかけるのは2位順天堂石井選手、3位早稲田山口選手ですが、2km過ぎにおいて、早稲田がじわじわと順天堂に近づいているようでした。
後方はシード権付近が面白くなっています。8位東洋前田選手、9位東京国際宗像選手、少し離れて青山学院横田選手が追いかけます。2km過ぎ、青山学院が東洋に追いつきます。東京国際はそれに付いていけず。青山学院はここでようやくシード権内に入ってきました。東洋も負けじと並走を続けます。この二人は3km地点で中央学院に追いつきます。両校、優勝を狙うためにはハイペースで追いかけるしかありませんが、伝統校の4年生の意地が感じられる走りを見せてくれていました。
石原選手の気迫の走りを受けた東海大学は川上選手が走っています。少しずつシード権に近づきたいところ。
定点6.0km地点では、駒澤がトップで通過、順天堂が55秒差、早稲田が1分05秒差となり、駒澤とは差が開いています。4位は創価ぎ1分24秒差。5区は嶋津選手ですから、まだまだ優勝が狙える位置ですよね。5位國學院が1分44秒差、6位明治が1分47秒差で通過します。國學院は5位まで上がってきました。7位に青山学院が1分57秒差で通過。中継点から既に4人を抜いています。プライド大作戦継続しています。東洋2分01秒差、中央学院2分11秒差、東京国際2分16秒差、中央が2分33秒差。東京国際は8区にムセンビ選手が控えますので、なんとかシード権が狙える位置に付けたいです。
後半に入っても駒澤山川選手の勢いは衰えません。追い上げたい青山学院ですが、駒澤にこの走りをされると追い上げようにもなかなか差が詰まりません。7km過ぎ、明治小澤選手に追いつきます。残り5km弱でどこまで追いかけられるか。明治小澤選手も意地を見せ、青山学院と並走します。東洋は青山学院とは離されてしまいますが、ハイペースの中、一気には離されることなく粘っています。
レース終盤、駒澤は淡々と、しかしハイペースのレースを継続します。後ろの順天堂、早稲田とはかなり差が付いている模様。10km手前、早稲田が順天堂に追いつきます。早稲田は1年生の山口選手です。箱根予選会は苦しい走りとなりましたが、能力の高さを示しています。ここのところの早稲田は全日本で前半から中盤にかけて良い位置に付けますよね。順天堂石井選手は苦しい表情で若干顎が上がっていますが、離されずに付いていきます。
11km手前、明治を振り切った青山学院が創価に追いつきそうです。
中継所、駒澤が区間賞の走りでタスキリレー。2位早稲田で1分01秒、3位順天堂が1分10秒差。4位には國學院が上がっています。1分48秒差です。藤本選手は出雲に続き好走です。中間層の底上げができています。5位は青山学院。2分04秒差と駒澤との差は詰められませんでしたが、6人抜きで5位まで浮上。6位は創価で2分06秒差、7位明治が2分18秒差、8位東洋が2分39秒差、9位中央学院が2分43秒差、10位中央が2分57秒差、11位東京国際が3分12秒差。東京国際は粘りの走りが求められますが苦しい展開。12位大東文化が3分33秒差、13位東海が3分46秒差、14位神奈川が3分52秒差、15位日大が4分36秒差。以降関東以外の大学が続きます。この区間で関東が上位15校となりました。
駒澤はこの区間で区間賞の走りですから、ほぼほぞビクトリーロードとなってきました。トップ独走の中、ハイペースで押し続けられる山川選手の今後の走りに注目が集まります。早稲田、順天堂は引き続き良い位置をキープ。國學院は繋ぎの区間もしっかりと走れる選手層が出来上がっている印象です。俄然、箱根にも期待がかかります。青山学院、優勝は少しずつ難しくなってきているが、確実に2位までは上がりたい。東洋は3区、4区でもっと上がりたかったところだが、引き続きシード争いに巻き込まれている状況。ここから抜け出したいが。中央学院は序盤流れ良く、シード権内でレースを進めましたが、ここでシード権から外れることに。まだまだ粘れるかというところでした。東京国際は連続シードを続けるにあたり、かなり苦しい展開に。8区にムセンビ選手が控えるとはいえ、これ以上離されるわけにはいかない展開です。この区間終了時点で上位15校は全て関東の大学となりましたね。箱根の100回大会は全国に門戸を広げることになっていますので、各地区の今後の頑張りに期待しましょう。